【トランスリンクニュース8】
2016年米国特許出願及び登録動向
今年も米国IFI Claims Patent Service社より2016年の米国特許登録件数ランキングが発表された。それによると、表1に示すように、その上位10社のうち日本企業はキャノンとソニーの2社がランクインしたのみであった。同社は、「キヤノンは第3位を維持したものの、登録件数は約11%の減少であったし、その他の日本企業ソニー、東芝、リコー、ブラザー工業、ホンダやシャープもすべて10%以上減少した。」として、日本企業のプレゼンスは衰退の一途であるのに対し、中国企業や韓国企業は飛躍的にその件数を伸ばし、成長が著しいとコメントしている。
しかしながら、ランキング上位企業が登録件数を落としているにもかかわらず、米国商標特許庁が発表している統計データによると、表2に示すように、日本からの特許登録件数は50000件強でここ数年ほぼ横ばいであるし、日本からの米国への特許出願件数も85000件前後でこの5年ほどはほぼ横ばいで推移している。このことは、技術分野によって非常にイノべーティブな企業が増えているということと、米国での権利取得に積極的な企業の底辺が広がっていることを示唆しているのではないだろうか。
なお、表2の右欄に中国と韓国の特許出願件数を参考に記載しておいたが、確かに伸び率は顕著なものがあり、近い将来日本と肩を並べるようになるのであろう。
以上